中古不動産の売買では当たり前のように値下げ交渉があります。
売り手が「高く売りたい」と思っているのと同様に、買い手は「安く買いたい」と思っています。人生でもっとも大きな買い物である家の売買で値下げ交渉があるのは当然です。
値下げ交渉ありきで販売価格を決めたでしょう。
売り出してから一定期間が経っても売れない場合は、『販売価格の値下げ』を検討することになります。
値下げをするタイミングはどうやって決めればよいのでしょうか?
販売価格の値下げと、購入希望者の値引き交渉は別物
大前提として、販売価格の値下げと、購入希望者との値引き交渉は全くの別物です。
購入希望者からの値引き交渉はあって当たり前なのです。なぜなら、『不動産屋が買い手に申し込みをさせたい』という思惑があるからです。
買い手側の不動産屋は、お客さんが購入申し込みをしなければ商売になりません。買主に対して「100万円くらいは下がる可能性があるので、交渉してみましょう」と持ち掛けて購入申し込みをさせるわけです。
売り出し価格が3000万円のマンションに対して、2600万円の購入希望を出すことだってあります。
私は中古不動産の営業をしていましたが、90%くらいの物件で値下げ交渉が入っていました。『値下げ交渉が多いから物件価格を値下げしようかな?』と思う必要はありません。値下げ交渉はあって当たり前という前提で売却活動に臨んだ方が良いと思います。
売り出す前には、売り出し価格以外に「このラインで売れればOK」という価格を決めておくのがよいです。
販売価格の値下げをするタイミングは?
販売価格の値下げを検討する上で一つの目安になるのが『3か月という期間』です。
物件が売却するまでの平均期間は3~4か月、専任媒介契約が3か月更新なので、不動産売却は3か月目で一つの区切りにきています。実際に3か月経って売れなければ値下げを検討する人が多いです。
もう一つの目安が、『広告媒体での反響』です。スーモやアットホームに広告を出稿している業者は、その物件情報ページが何人に見られているのかを把握できます。
アクセス数に対して問い合わせが少なかったり、そもそもアクセス数が全然ない場合は値下げを検討してもよいでしょう。相場よりも売り出し価格があまりに高ければアクセスがありません。
なお、アクセス数に対して問い合わせが少ない場合は、売り出し価格よりも物件写真などに原因があるかもしれません。写真を撮り直したり、ホームステージングなどで改善の余地があります。
ポータルサイトの検索システムを意識して下げる
スーモやアットホームなどの不動産ポータルサイトでは、物件価格や間取りで検索できるようになっています。
絞り込み条件は500万円単位で区切るような設定がされています。
アットホームの場合、売り出し価格を3000万円にすれば3000万円~3500万円だけでなく、2500万円~3000万円で検索する人の目にも止まる可能性があります。
一方、売り出し価格が2990万円では、3000万円~3500万円で検索する人には引っ掛かりません。
2700万円くらいの予算で物件を探している人は3000万円~の物件も見ますから少々もったいないことになります。
販売価格を少し下げたところで、ポータルサイトで購入希望者が見るようになるとは限りません。いかに多くの人達の目に留まるかが大切です。
※個別の購入希望者からの値引き交渉に応じる場合は、10万円単位の値引きも問題ありません。
値下げをするタイミングは内覧が多い時期がおすすめ
値下げしたところで内覧に結びつかなければ意味がありません。
内覧が盛んになる時期(不動産がよく動く時期)に行うべきです。具体的には1月~2月、9月~10月です。2月は転勤が決まった人が物件を探し始める傾向があります。
4月は繁忙期を過ぎて売れ残った物件が軒並み値下げをしてきます。あまり良いとはいえませんが、3か月以上売り出していたのに売れ残ってしまったなら、ここで値下げしなければ早期売却は難しいでしょう。
値下げのタイミングとして全くおすすめできないのが8月中旬と12月です。お盆の時期は内覧が非常に少なく、不動産が動きません。年末は仕事で忙しい人が多く、ゆっくり内覧に行こうとはなりません。
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